目の前で起きた出来事が奇跡ならば、すべてが奇跡になってしまうだろう。この世界に正しさという物差しを置く事は、難しいのかもしれない。 |
蘇季
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15/03/05 |
見えなくていいものが見える奴に対して、見えていないのに見えてるフリをするのは、無意識に斬り付けてるのと同じだ。傷を抉って何が娯しいのか教えてくれよ。そうやって見下すようにわらっているのに、哀しそうにわらうんだねって、鏡の向こうの僕がつぶやいた。 |
蘇季
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15/02/16 |
人にとっての幸せが、必ずしも僕らの幸せとは限らない。他人にとっての不幸が、必ずしも僕らを不幸にするとは限らない。そしてそれは、決して口外してはならぬ禁忌の果実だったりすることを、僕らは、忘れてはならない。決して。 |
蘇季
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15/02/02 |
雑踏を眺めて、ため息一つ。乱反射する光にイラついて目が眩んだ。斬り付けた傷の跡、誰も僕らに触れないで、そしたら誰も傷付かないから。傷付けないから。 |
蘇季
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15/01/28 |
見えなくなった右の目を、塞いで。左の目で歪んだ言葉を並べる。「誰か・・・」なんて言ったら、君さえも映さなくなって。耳を塞いだ。劈くだけの言霊に、逆様に映し出される明日を残して逆走を始めた君を眺めていた。もうもどれない、まきもどせないせかいをいだいて。 |
蘇季
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15/01/07 |
自然のプラネタリウムに囲まれた時、生まれ変われたように感じて、一瞬一瞬の刹那の瞬きが祝福されてるように感じて。僕はまだいきている事を思い知らされる。些細な物事にも愛でることが出来るようなチカラを授かったような気分だ。今日をもうひとつの僕の誕生日にしよう。いずれ出会う人に感謝できるように。 |
K(蘇季)
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14/11/29 |
いつもことばは波紋を描いて、日常を戯れ言で汚すから、僕の目は誰も映さなくなった。そんな僕を君は憎むだろうか。恨むだろうか。それでも、人のせいに出来ないから君ごと忘れてしまったんだ。許せないならそれでいいから。月がきれいな夜は君を想わずにはいられないから。どうか幸せで。 |
蘇季
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14/11/28 |
君が笑うたびに遠くに感じて、一方的な視線が悲しくなった。君が泣くたびに近くに感じて、一方的な想いに無意識に問い掛ける。俺がいて幸福(しあわせ)だっただろうか?誰にも許されない認識されるだけの道化になってしまう前に、訊いておきたいんだ。薄っぺらな台詞(ことば)じゃなくてあいつに向けては、本物でいて。それから、俺たちはもう、不要なのだろうか?不要じゃないって言って。だけど、不要だって突き放して。君に許されない認識されるだけの道化にはなりたくないから。 |
戒
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14/11/19 |
逆さまにのぞく月に、遠ざかる日々を照らし合わせた。泣くことも許してくれなくて、涙すら枯れてしまった。記録と記憶の死が、私を壊滅させようとするから足掻いてみたけど、空っぽの私には、何も出来なくて目の前のすべてが腐食していく。 |
蘇季
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14/11/12 |
懐かしさに笑った。その後に来る涙に気付かずに、思い出してはわらった。遠い昔、君を好きになったことを思い出すとは知らずに、さっきまでの光景を笑った。でも、何故か幸せなんだ。きっと、これから先に好きになる人は、君のような人だと、確信できたから。 |
蘇季
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14/11/11 |