通り雨やってきて
駅で雨宿りの
傘がないわたし
迎えに来てって
電話しようかな
悪いかな？
遠慮しちゃうわたし

雨の粒を見てると
どしゃぶりの雨の中
見慣れた人影
傘二本持って
来てくれたんだね
短い髪
少しだけ濡らして

強い強い雨の中
歩き出すわたしたち
雨の粒が
傘に当たって
つれないメロディ

駅前のケーキ屋さん
わたしが覗くとね
早くしろよって
言われちゃったの
ケーキみたいなね
甘い恋
遠慮しちゃうわたし

昔々のことです
雨のときはいつも
相々傘なの
覚えてるかな？
今日で二年目
いつのまにか
傘も二本だね

強い強い雨の中
歩き出すわたしたち
水たまりに
映ってるのは
冴えないわたし

ねえ一緒に入ろうよ
思わぬお誘い
ヤダって言おうと
思ったけれど
我慢は苦手な
わたしです
断れないわたし
　
とても不思議なお話ね
すぐに雨は止んで
残念でした
すると彼が言うの
今日で俺たち
二年だね
道路の真ん中で

ぽつりぽつり雨の中
歩き出すわたしたち
水たまりに
映ってるのは
笑顔のわたし

去年みたいにケーキ買おう
わたしは言ったの
そしたら彼は
困ったように
下を向いちゃうの
知ってるよ
もう買ってあるんだね

一緒に選びたかった
なんて言えないけど
不器用なあなたは
五十点
百点なんて
あげないの
わがままなわたし

だけどね
雨は止んだけれど
まわりの人は
変に思うかもしれないけれど
もう少しだけ
相々傘しましょう
そしたらね
特別に
五十点もあげるから
二人で百点にするの

雨上がりの空の下
歩き出すわたしたち
虹がかかる
わたしたちの
永遠の道