苦笑
作詞 松Q
首筋にできた ニキビを引っかいて
微妙に悶えてる 小さな奴
電話越しのお客さんの 声が小さくて
名前が聞き取れなくて 困ってしまう
水道水のように 流るる渋さを
噛み締めてみたり 吐き出してしまったり
脚に絡みついた 矛盾が痒いから
誰もいない空に 怒鳴りつける
コタツの中の猫と 転寝(うたたね)をして
火照ってしまってる お嬢さん
小さな誘惑に 惑わされてしまい
奥歯の食べ残しが 剥がれない
冬のアイスのように 臆病な本能を
暖めてみたり 蹴倒してみたり
あなたも一人きりじゃ 生きられないから
星の無い天井を 眺めてしまう
声をかけてみたら 知らないおじさんで
恥ずかしくて下を向く 僕がいる
貴方の一言が 脳に焼き付いて
眼鏡をかけたまま 顔を洗ってしまう
廃ガスと共に 育った心を
見ないフリしたり 振り返ってみたり
ただ僕は今は 立つのも辛いから
返事の無い着信を 待ち焦がれている
居眠りのように 過ぎ行く世界を
見下してみたり 色塗ってみたり
それでもまた僕は 背中押されるから
赤すぎる夕空に 涙流します
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