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取扱説明書
作詞 ナナシロ
①ゆっくりと解凍してください まずは触れてみてください ただ抱きしめてみてください そう 割れ物を扱うように
これだけのことなのに
ソレの起動は難しい
機械みたいには簡単に
扱えるものじゃないからね
ソレは芯までカチカチで
温まるかも解らない
でも逃げたくないんだ もう
だからそっと抱きしめた
②笑ったり泣いたり怒ったり 時にはその手を払いのけることもあるかもしれません それでも捨てたりしないでください
それを守るだけなのに
ソレと上手く向き合えない
機械みたいに簡単に
扱えるものじゃないからね
ソレは天気がコロコロ変わり
どうすればいいか解らない
でもソレを溶かせるのは僕だけ
だからそっと抱きしめた
僕はソレを所有したいんじゃないんだよ
ただ最善の方法で向き合いたいから
だから何も言わずに抱きしめるんだよ
ソレは何よりも自分勝手でワガママで
だけどきっとソレには僕しかいないから
だから何も言わずに抱きしめるんだよ
③ここまで時間がかかったでしょう 時にはうんざりもしたでしょう でも「コレとの日々はこれから」 これが最後のアドバイスです
ソレはとても気難しくて
ソレはとても気まぐれで
ソレはとてもマイペース
そしてソレは繊細だけど
それでも僕は触れるんだ
ソレの細くて白い身体に
ソレの華奢で脆い心に
ソレの命を刻む鼓動に
ただソレの前にはいつも僕がいるわけで
そして僕の前にはいつもソレがいるわけで
だから何も言わずに抱きしめるんだよ
僕にだってソレは必要で大切だから
そしてきっとソレには僕しかいないから
だからそっと耳元で囁いてもいい？
「愛してる」
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