こんなにも想っているのに　どうしてあなたには届かないの
大好きなあなたの面影　雨に濡れ　敗れた
水溜まりに流れ出す　漆黒の黒インク
それはまるで私の心の様に　無限大に広がっていく

どうしてこんなに頬が冷たいの
私に優しく笑いかけてよ
どうして目をつぶっているの
その瞳で私だけを見つめてくれていたでしょ

ふざけるのも大概にして　私は騙されないんだから
ほら　だから目を開けて
「冗談だ」と笑い飛ばして　いつもの様に頭を撫でてよ

サインは大きく鳴り響いていたのに　どうして気付くことが出来なかった?
気付くわけもないでしょう
それは常に私を取り巻いていたのだから
いまさらそれを悔やんでも　もう　遅すぎる

いつもの様に笑ってよ　あなたはもう　あなたじゃないの?
触れて　笑って　抱き締めて　「愛してるよ」と囁いて
ねぇ　好きなの　声が聞きたいの　あと一度だけでいいから
早く　今すぐ名前を読んで?　あと　あと一度だけでいいから

瞳に映った君の顔は　まるで水面のように揺れて
ハート型のガラス細工　音を立てて　崩れる
自分で守れるものなんか　ほんの一握りしかなくて
それ以上　掴もうとしても
指の間すり抜けて落ちた

どんなに声を枯らしても　君にはもう　届かない