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現象と現実の往来
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作詞 brother sisters |
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さざめいた心の波紋に そっと指先を立ててみた
包みこむような波際に あなたとの夜を確かめた
ジェリービーンズ噛むような 甘い弾力したあなた
私のせいでひび割れて あなた自身でほろほろ溶けた
口づけに残った儚ごと 舌の上でまだ転がしている
飴が溶けるようなスピードだから 気持ち 間延びする
眠りから覚めたはずなのに いまもまだ夢の途中なの
心 途切れるのを怖がって 話の続きに目を伏せていた
押し寄せる現実に呑まれ むつみあった日々が去ってゆく
あなたのやさしさを灯した さまざまな私 か細く揺れている
ゼラチン質の夜風はぬるく まとわりつく身に愛撫して
慰めるような嫉妬からめて そっと背中に爪をたてたの
傷の一字はあの日の証 日が明くるたびに足された傷は
いつしか私の全存在を あなたの一部へと変化えてゆく
幼い現象をくゆらせて 形のない沈黙のなか
遣る瀬ない気持ちになるのは ここがあなたの陰日向だから
愁嘆場であれ 修羅場であれ 意識は押し込まれ
蝕まれ 口をつぐまれ まるで観終わった映画のよう
さざめいた心の波紋に そっと指先を立ててみた
包みこむような波際に あなたとの夜を確かめた
さよならだってやさしい嘘 その現象を現実にして
ずっと私 憧れたまま 迷子になるばかりの果てない時間
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