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崩れかかった街
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作詞 サブマリン |
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煤けた路地裏の突き当たり 物置の影に咲いた
名も知らぬ花は 空を隠してゆくビルを見上げていた
忙しなくなった街が 取り残された時代に
取り残された人を 嘲笑うように覆い隠してゆく
今日も僕は電車に乗っている
押されて流されて 改札の先にある
スクランブルに個性を捨てて 街に溶け込んだ
堆く積み上げた その鬱積した怒りが
崩れかかった街に生きている
大なるものは小なるものを喰らい
甘い汁を求め集う 誰もが欲望に塗れた存在さ
理想論だけじゃ 生きていけない
綺麗事だけじゃ 回ってゆかない
分かってはいるけれど
分かってはいるけれど
堪えた沈黙は雑踏に紛れた 無関心を決め込んだまま
内実を知らぬ外野は 当事者を置いて考えを語る
匿名に塗れた街に 煩わしさと引き換えにした
虚しさと孤独が服を着て また行進を続けてゆく
今日も僕は階段を上ってゆく
踏み外しては舌打ちされて 有るのか無いのか
解るはずのない確かさを 狭くなった空に探している
堆く積み上げた その鬱々とした日常が
崩れかかった街に影を落とす
能あるものが掻き毟った獲物を
横から突付き合う 誰もが求める事を止めない存在さ
満ち足りた対象を求めている
全て許される場所を求めている
そんなものなど無いけれど
分かってはいるけれど
堆く積み上げた その鬱積した怒りが
崩れかかった街に生きている
無知を知らぬ者は 安易な正しさを振り翳してゆく
効率を求めた街から弾かれた背中が声にならず叫んでいる
堆く積み上げた その屈託の無い祈りが
崩れかかった街に消されてゆく
大なるものは小なるものを喰らい
甘い汁を求め集う 誰もが欲望に塗れた存在さ
理想論だけじゃ 生きていけない
綺麗事だけじゃ 回ってゆかない
分かってはいるけれど
分かってはいるけれど
崩れかかった街で生きている
崩れかかった街で生きてゆく
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