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灯火
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作詞 brother sisters |
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きっとそれは夏の憧れ
幼いまじないを胸で唱え
目を閉じながら風を編んだ
凛としている 夢
蒼く燃える燐光のあと
あなたの輪郭は陽炎のなか
ひとひらの風が連れてきた
静寂という名の 寂しがり屋
手の鳴るほうへ 声のするほうへ
彷徨って見失っていたみたい
遠いようで近いようなあなたの影を
わたしはいまもなぞっている
もう行かなくちゃいけないのに
まだここに恋火を抱いて待っている
報われないのに愛しくて
そんな抜け殻になったこの身を
つぎにまた逢える証と願って
心のすみに飾っている
繋がりばかリ 重なりばかり
許されないとわかっていながらも求めた
通り抜けてゆくあなたのその息吹を
抱きしめながら眠っている
ここは凍るような陰日向だから
すこしでいい ぬくもりが欲しい
目よ覚めないで 夢よ去らないで
わたしの身の置き場を奪わないで
透明なまま見えないままの灯火を
あなただと思えることで
わたしの叶わないこの恋心が
慰められてゆく気がする
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