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誰も知らない特別な日
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作詞 桜姫 |
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今日は特別な日 大切な日
だから最良の日にしようか
いつもより丁寧に髪を梳かす
一番おしゃれな服に身を包む
大好きな色に爪を飾って
ブレスレットを手首につける
耳元流れる優しい音楽
新しい靴で街を歩く
風に揺れる紫蘭の花
視界の端にはエピデンドラム
純白なんて似合わない
涙なんて必要ない
彼女はそっと微笑んで
静かな場所を目指し進む
空を自由に揺蕩う浮雲は
あまりに綺麗で目が眩んだ
大好きな鳥が遠くで鳴く
理想の場所に辿り着いた
足元揺らめく綺麗な花々
見上げた空は夜へ向かう
黄昏時の色の海
十六夜の月が淡く輝く
深紫に彩って
花畑に倒れ込む
彼女はそっと口を開け
頭に浮かぶ歌を歌う
月夜煌めく銀の色
真紅が零れて染めていく
朝日が登ってしまう前に
静かに優しい眠りに落ちる
眠る人影 人知れず
微笑む口元 紅く染まって
少女の魂 永久(トワ)に旅立つ
誰も知らない最期の日
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