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二つ星
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作詞 遠世 |
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あなたがくれる言葉が
じょうろの水なら
僕の体に生まれるものが
すくすく育ったら
まっすぐにあなたに届けたいよ
こんな僕だから
こころの闇が
真っ黒だなんて言われても
しっくりこなくて
眩い光にさらされて
目の前が真っ白に
見えなくなった時の方が
怖いと思えたんだ
こんな話をしたら
小さく微笑んで
肯き返してくれる
あなたが嬉しかった
天国はそんなに遠くないよ
毎日、近づいているんだ
誰がなんて言おうとね
眩い光にさらされて
あなたが真っ白に
飛び去った夏の日
まだ、覚えている
続く秋も冬も春も
また夏の日も
オシロイ花の葉っぱに
しがみ付いた
虫のように息をして
それだけで精一杯だった
でも生きてこれたよ
じょうろの水が無くなって
それでも僕の目に溢れるものが
ぼろぼろ流れたら
あなたの言葉を思い出して
まだ、ここにあったことが
本当に嬉しかった
長い秋と冬と春を越えて
夏の日を迎える頃
僕の腕に止まった
黒地に朱色二つ星のてんとう虫
掌に向かって
トコトコと歩いていく
僕はそれを眺めて
掌にじっとした
小さな二つ星に
そっと願いをのせた
やがて、二枚の羽を広げて
小さな二つ星は
太陽に向かって飛んで行った
飛んで行った
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