写真
作詞 心菜
ただ純粋に そして素直に
いろんなものを信じていた頃の僕は
まだこの世の汚れも醜さも知らず
ただ目の前にあるものをひたすら信じていた
裏切られるということを 悪があるということを
何一つ知らずに生きていた あの頃の心が愛しい
そんな頃があった僕も
この世に生まれついてから十数年がたち
大好きだった君に一瞬にして裏切られてから
初めて人を信じることが怖いと感じるようになってしまった
裏切られるということを 悪があるということを
何一つ知らずに生きていたから 一瞬にして壊れた心
そして今でも そんな心を隠し持ってる
何かを信じることが怖いと思うのも変わらない
その上いつのまにか偽笑みまで覚えて
必死に取り繕って この世の全てに警戒している
そんな僕が 僕は嫌いだ
君の事は もう好きにはなれないだろうし
裏切られたことでできた心の傷も簡単に治るものではなかった
だから今もまだ 傷心を隠し持って生きてる
君に出逢ったことで こんなにも深い傷を負った
だけど
もしも君に出逢えていなかったら
僕はそれから先の人生もずっと 悪を知らずに生きて
いつか他の誰かに裏切られた時
もっと深い傷心を背負うことになったかもしれない
もしも君に出逢えていなかったら
僕はずっと弱虫で 泣き虫な子供のままで
弱い自分のまま成長していたかもしれない
君の事は もう好きにはなれないだろうけど
君に出逢えたことで 僕は変われた
弱虫な僕が 意地というものを覚えた
泣き虫な僕が 少しのことでは泣かなくなった
弱い僕が 強くなりたいと願うようになった
君を許したわけではないけれど
今となっては 少し感謝してるんだ
もちろん傷心もまだ治らずに
心にとどまり続けてはいるけど
君に出逢えたことで 僕は少し強くなれたから
そう思えるようになるのに
ずいぶんと長い月日がかかったけれど
結局自分に起こった全てのことは
必然なことだったんだろうな、と
君と僕が一緒に笑っている写真を見ながら
ただ そう思っただけ
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