ことばな
作詞 癖毛猫
ぱたぱた ぱたぱた
おはなが かれるの
さかない おはな
いえない ことば
ひとつ またひとつと
心に 芽が出てきます
やがて それは膨らんで
蕾となって 焦がれます
「いつかぼくらは いみあることばとなって
ごしゅじんのこころ とどけるために
さいてさいて はなしてもらうのです」
だけど だけれど
一向に 咲き誇る日は訪れません
そして 蕾は気づきます
このままぼくらはくちはてるのだ と
そして 蕾は気づきます
腐ってやっと 気づきます
にんげんとはなんとかなしいものなのだ と
嗚呼 枯れるよ枯れる
哀れな悲しき 蕾たちが
嗚呼 腐るよ腐る
惨めな醜き 人間共が
そして蕾は 腐り落ち
いつか 土となり糧となります
そしてそこから 芽吹くのは
望まぬ 望まぬ “偽りの花”
いつしか心は 花畑
きれいなきれいな はなばたけ
ほらほらお花が 笑います
法螺 法螺 法螺 法螺
嗤います
たった一つ 咲いた“本心”が
ぽつりと 種をこぼします
「消えたい」と
|