先輩、わたし…ね?
作詞 雅 りこ
「君も入部希望?」
先輩を一目見た時、
初めて男の人を「綺麗だ」と思った
緊張して何も話せなくって
焦ってる私を見て先輩は笑った
その時やっと「私、恋に落ちたんだ」って判ったの
会うのが楽しみで 夜も眠れなくて
鏡に写ったニヤけ顔を隠してさ
「お、おはようございますっ!!」
「おっす、朝から元気いいな」
たったそれだけの会話で私の頭は有頂天
嬉しくって嬉しくってニヤけたまま廊下を走って
大好きな友達に「聞いて!聞いて!今ね!」って大声で
ある日、目で追ってた先輩がひとりになったから
話しかけるチャンスだって張り切って近付いたんだ
そしたら先輩はいつもと違う顔してた
「あ…っ!お前…」
私はそれに気付いて走って逃げた
さっきまで有頂天だった顔には涙がぽつりと伝ってった
「どうして私こんなに馬鹿なんだろう…っ」
走りながらぽつりと呟いた言葉は渡り廊下のコンクリートに響いた
(だってその時の先輩の瞳は先輩を見る時の私と同じ色してたんだもん)
「先輩、私…ね。あなたが好きです。」
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