君に聞こえた泣き声は
君のものだったのかい
僕に届いた笑い声は
君のものだっただろう

「こっちに着いたよ」
お迎えはまだですか？
「また戻るなんて面倒ね」
ほらそういうと思った

泣き叫ぶ声に現実を見た
君の優しいあの笑顔は涙で濡れていた
つまり僕は君を傷つけた
それ以外になにがあるんだろうか
もう君を抱きしめてあげれない

郵便屋さんは僕に言う
「あて先しか書いてない」
封筒を裏返して見た
空っぽのFrom欄

そっちはどんなとこ？
お迎えはいらないよ
「戻っておいで」は言わないよ
そっちで笑えてる？

泣き叫ぶ声で現実を見た
僕のまぶたには涙で濡れた優しい笑顔
つまり君はいなくなった
それ以上で何があるんだろうか
まだ僕の涙は枯れてくれない

その目はまだ見えますか？
その手はまだ動きますか？
その口はまだ話せますか？
その耳はまだ聴けますか？
その足はまだ歩けますか？

その心は
泣いていますか？

泣き叫ぶ声は僕一人だった
君の声なんてもう僕には届かないんだ
つまり僕は一人になった？
それ以下のことなんてもうないよ
もう君を抱きしめることすら

優しい笑顔は君だけだった
積み木は崩れて僕は消えちゃった
僕はこれからどこへ行くの
一人で僕はもう笑えないんだよ
「お迎えにあがりました」

おかえりなさい