世間は炎天下。 私にそれは関係ないの。 このためだけに どれ程の時間 防備していたかしら。 人目につかぬ処で 真っ赤な花を 咲かせて居るのは誰? 私よ!サボテンの私。 毒々しいと謂われるけれど 自信はあるの。 私に気付かないはずは 無いでしょう。 あなたよ!通りすがりの。 足を留め、振り返れ。 笑顔なんて要らない。 水だって 要らないのよ。 唯、此の瞬間 あなたの「赤」を 独占させて。