幸福の尺度
作詞 雫依瑠子
天使が笑顔で定規や計算器具を広げて、僕の幸福を測るとき、
僕の羅針盤(コンパス)はいつだって、君の方を向いている。
ありえないくらい正確に、真っ直ぐに。
その目盛りは何よりも清らかで、
僕だけしか知らない、特別な単位。
例えば君のまつげの長さ、笑顔の距離、貝殻みたいな足の爪の面積。
瞳の純度、横顔の角度、恋心の密度。
次に僕が知りたいのは、たった今君がお気に入りのティーカップを
持ったときに可愛らしく映えてる、その指の円周かな? なんてね。
いつかは、そこにささやかな環を僕の想いで灯してみたい、
って思ったりする今日この頃。
僕の中で毎日毎日増えていく、幸福の尺度。
僕の心の容積はいつだって無限大に、それらをしっかりとおさめていく。
そして、今日もゆっくりと噛みしめる。
今という、幸福の砂糖の味。
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