君に弾いたピアノを
まだ覚えてる？
肩にもたれて眠るように
聴いてくれた

オレンジのカーテンが
太陽に照らされて
部屋の中までオレンジ色
ふたりのしあわせの色

あのピアノもふたりの部屋も
もうなくなったけれど
重ねすぎた思い出は
今も変わらなくて

ほかの誰かとでもいいから
笑っていますようにと
ひとり　この場所で祈るよ

帰っていく後ろ姿　振り出した雨が
心配で　傘も差さずに
後追いかけて　新幹線の下
ふたりで　雨宿りをした

新幹線が走る音も
君の好きなあの曲も
何度聴いても
変わったりしないのに

誰にも言えない痛みすら
愛しくて　しかたないのに
重ねても重ねても思い出は
もう増えなくて

ほかの誰かとでもいいから
笑っていますようにと
ひとり　この場所で
祈っているよ