雨降り小道　夜の道　冷たい灯りに群がる小虫
探し物　見つからなくて　何度も同じ　行き止まり
何を探してたのか　何故失ったのか
憶えちゃいない　誰も知らない
でも見つけるまで帰れない
脇道　寄り道　行き止まり
巡り　迷って　行き止まり
行き止まり　行き止まり　行き止まり
この壁の向こうにはきっと　ああ…

土砂降り小道　先は未知　闇の中から嘲る笑い声
探し物　あるはずないと　何度も囁く　行き止まり
何時頃忘れたのか　何処に置いてきたのか
何もかもまた　誰も分からない
ただ見つかるまで出られない
裏道　抜け道　行き止まり
廻り　惑って　行き止まり
行き止まり　行き止まり　行き止まり
この壁の向こうまでいつか　ああ…

行き止まり　行き止まり　ああ
ああ…　この壁さえなければ！

傘投げ捨て　ずぶ濡れのまま
握り締めた拳で　壁殴りつけた
血が滲んでも　骨が砕けても　ずっと殴り続けた
この壁さえなければ　行き止まりさえなければ…

脇道　寄り道　行き止まり
巡り　迷って　行き止まり
裏道　抜け道　行き止まり
廻り　惑って　行き止まり　殴って…

拳は遂に　壁を打ち砕いた
これで雨は止むだろう　夜も明けるだろう
瓦礫の中で　泣き笑う濡れ鼠
涙でかすむ虚ろな瞳の先には　ああ…

また　見慣れた　行き止まり…