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マロニエ通りの木漏れ日を
作詞 桜七
紅く着飾った昼下がり
懐かしのプランタンを横目に
美しい街並みと誰かをかさねていた

いつもあなたは左側に
高架下の茶店でコーヒーを
眠れない言い訳を終電まで長引かせて

あれからの恋は
愛と夢に満たされて
潮風に当たることも無く
私は随分と大人になった
それでも時々
愛か夢を選んでいた、
情けない若さが胸を突く
マロニエ通りの木漏れ日を浴びたせい


駆け込んだ静かな店
物柔らかなランプが振り向く
「君も雨宿りかい?」映写機が廻りだす

いつもあなたが遅れていた
有楽町の8番が待ち合わせ
マッチを擦る並木通りが好きだった

あのころの恋は
朱や黄に焦がれて
ぽつん、と落とし微笑んだ
それを頬の色だと名付けて
いまでは巡って
朱や黄はパレットにない
その理由が分かるから辛いの
マロニエ通りの木漏れ日が魅せた午後

あれからの私は
空耳の毎日が続き
瞬きの間に見えるものを
戻れない未来だと叱った
愛したはずよ
愛か夢が大事だったの
空とぼける日々を正すよう
マロニエ通りの木漏れ日で呼吸をした


紅く着飾った昼下がり
懐かしのプランタンを横目に
ともに歩む人と誰かをかさねていた

本作品の著作権は作詞者に帰属します。
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公開日 2017/06/20
ジャンル 罩茗
カテゴリ
コメント モノクロ時代の銀座の恋愛。
「愛か夢を選んでいた」若さ、
「朱や黄に焦がれて」パレットを彩った恋。
過去も現在も肯定できる強い女性の気持ちです。

マロニエの並木が鮮やかな季節に愛し合った懐かしい日々。
桜七さんの情報











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