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親指
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作詞 ミカヅキ |
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勢いで撮った あなたとの写真
躊躇のあと 親指で左に送る
熱をもつ 右の手のひらを
冷ますように 結んでひらいた
陽炎 ゆらめく
思い出すべて誤魔化してほしいよ
一瞬だけ下がった口角を
色濃く隠す 真夏日の影
確かめるように息を吸う 灼きついた言葉
消えないままで残しておくの 眩暈に似た青空
窮屈なグラスの中で
行き場なくして漂う苦いレモン
虚ろなままストローに寄りかかる
湿るコースター もう乾いた涙
夕凪 坂道
帰り道がすべてを連れ戻す
一度でいいから触れてみたかったな
日に焼けた腕 深爪の指
諦めるように息を吐く 煮え切らない鼓動
「時の魔法」は信じてるんだ 嘲笑っていいよ 幻
ホントは知ってる わかってるよ
一秒だけ立ち止まった私を
色濃く映す 夕映えに影
よみがえる想いに息を呑む 鮮やかな記憶
消えないままで残しておくの 眩暈に似た青空
消せないままのあなたの笑顔 親指で拭った
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