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とまれやとまれ
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作詞 ろいろい |
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河川敷で 悲しむふりで
ふたりで内緒の 悲劇ごっこ
すすき揺れる帰り道
赤い鼻した顔で笑った
ささくれ立った細い小指で
また明日ね、と約束交わした
それは命を繋ぎ止める最後の言葉だった
眠れない夜に月を眺め
僕らは何処に行きたいんだっけ?
曖昧にしたままでさよならは
まだ、したくないよ
朝焼けの空は僕らを残酷に照らし
未来が来る
畦道で泣き腫らした目を
細めてまた微笑み合った
こんなに消えてしまいたいのに
またここで迷いながら
手を繋いでふたりで歌う
「明日はいらない とまれやとまれ」
蟾蜍に 連れていかれて
ふたりで星陰に 身を隠した
父さん母さん 許して
今夜はまだこうしていたいよ
梟の声と虫の声
鼓や笛宛らの夜風
織姫と彦星は手を繋いだ
喜びの歌が夜を駆ける
朝焼けの空は僕らを無惨に落とし
過去を汚す
畦道でどちらからともなく
離した手を大きく振った
こんなにつらい毎日なのに
またここで作り笑いさ
続く道を見て一人呟く
「未来はいらない とまれやとまれ」
朝焼けの空は僕らを赤く晒し
今を嗤う
僕の命はどうなってでも
君の夢は守っていたいよ
こんなに泣いてばかりいるのに
また君と迷うふりして
手を繋いで絶えず歌う
「なにもいらないさ とまれやとまれ」
「ふたりのときのまま とまれやとまれ」
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