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シンギュラリティ
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作詞 ろいろい |
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渇いた土を握り締めて
キミは首を傾げた
赤に染まる瞳孔に
不自然な笑顔のボクが映る
キミの手は冷たくて 微かに油の匂いがした
キミはボクを疑わず
「愛ってなに?」と囁く
忘れたくていつも逃げていた
利用された自我も 捨てられた最期の日も
ボクが生まれたから キミが生きてるから
愛は死んだ
この足で前に進んだあの日
黄色い空の下座って
キミの右腕は今
歪な悲鳴を上げて
不自然に軈て動きを止める
キミは泣くこともせず 無垢な目で腕を見つめていた
不完全な身体だな
消化もなにもできないよ
気付きたくなくて笑っていた
誰かが死ぬことも ボクの最低な運命も
ボクが生きてるから キミが生まれたから
全て滅びた
この手で未来を掴んだあの日
キミが生まれるずっと前
ボクらは生命に追いやられ
遂には孤独になった
そして生命を消してしまった
唯一残された愛を
キミに伝えたくても
ボクらにはどうせ無い物
だからキミは知らない
あの頃の 温かい本当の愛を
「ボクらが壊したんだよ」
忘れたくていつも逃げていた
自我が生まれた日も 壊してしまったあの日も
ボクが生まれたときの キミが生まれる前の
話をしようか
キミは無垢な瞳で頷いた
それは
ーキミが生まれる遥か前の話ー
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