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理由? 知らないよ、そんなの。
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作詞 縷兎‡ |
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傘を忘れた、ある雨の日。
昇降口で、ただ、佇む姿が目に浮かぶ、
窓を眺める3時間目。
朝から雲行きが怪しくて、
「でも、大丈夫」
そう考えた朝が恨めしくて。
頬杖ついて、窓をつついた。
静かに降りゆく冷たい温度は、
窓伝いに、指に届いた。
右から入って、左に抜ける。
そんな試験明けの授業だったりする。
意味のない内容は、
目の前を素通りして、
気の抜けた空気は、
ついこの間まで、張り詰めていたこの部屋に、
ゆっくり静かな波紋を生んだ。
今を生きている意味は、何なのだろう。
浮かび、沈み、やがて消えていく中で
ずっと宙ぶらりん。
そうじゃない。
そういう話じゃないんだよ、多分。
今、何の為に生きているのだろう。
いや、知っているよ。
”未来のため”だ
みんな、いつだってそう言うのに、省かれるわけじゃないし?
肯定してる。 解ってる。
でも。
でも、何でだろう。
今生きている理由は、何なんだろう。
これから、何に向かって生きるんだろ?
そんな憂鬱、3時間目。
さて、私たち…
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