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トリガー。
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作詞 颯 |
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たとえばさ その引き金を引いた瞬間
撃ち殺したのは自分かもしれないってこと
本当にキミは気づいてる?
「御国のためです いさぎよく死になさい
その時はできる限りを殺して逝きなさい」
遠い声が囁いてる
ねぇ 御国って一体誰のこと?
いつの間にか私たちは映画俳優のよう
画面に映るバツマークに向けて
ただボタンを押してみただけ たったそれだけのこと
何人もの人間の命が奪われるなんて
そんなこと見ないフリして ただのゲームだよ
笑ってみせたりなんかしてさ
「平和のためです 奴らを全員殺しなさい
彼らは全員神の敵 だから全員殺しなさい」
優しい声が囁いてる
ねぇ 平和って一体どんな味?
殺した人の顔も知らなかった兵隊は
夜毎彼らの悲鳴を聞いている
ただボタンを押しただけだ 殺したわけじゃない
そんな言い訳ばっかり呟いて
だけど彼らは見てるんだよ 知ってるんだよ本当は
自分で殺した相手の瞳を
お願いです もう悲鳴は聞き飽きたのです
お願いです もう憎しみには疲れたのです
自らその引き金を引いた瞬間彼らは
自分の心を殺したことを知る
その銃口はいつしか必ず 彼らを捉えるだろう
幼い両手が抱きしめた銃が
憎しみの銃弾を込めて 悲しみの火薬で
彼らの心を撃ち抜くのだろう
もう十分です 誰の慟哭も聞きたくはない
もう十分です 涙が枯れる程泣いたから
だからお願いです もう誰も、自分さえも
殺したくはないのだから
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