|
|
|
微光
|
作詞 少年アリス |
|
出窓に手をついて 身体を乾かそうとしたのに
そこにあった筈の砂漠も 星の海も見当たらない
昨日の絵具と一緒に引き上げられてしまったのか
窓枠の中は行き止まり コンクリートで額を冷ました
君が錯覚していた世界に
いつまでも いつまでも 揺られていようとする
五時間分の血液と 一時間のにわか雨
雨足が遠退いた後も 毛先から赤い糸を引いた
キャンバスは役目を終え わずかな粉雪を迎え入れる
頬の上で溶け出して 涙のように現を汚した
あの冬の空を描いてくれ、と
呟いたきり 風は凪いだままでいる
|
|
|
本作品の著作権は作詞者に帰属します。
|
|
|
|