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ヒーローが死んだ
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作詞 ろいろい |
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不条理な世界の綺麗な空を涙目で睨んで
「誰でもいいから消えてしまえよ」と呟いた
その日から人々の 笑顔が消え去って
いつかの光ばかりが虚しく輝きを残した
ヒーローが消えた ヒーローが消えた
僕はそう叫んで高らかに笑った
一番の憎い奴がいなくなったこの街で
僕はただただ走り回った
周りの視線 奇怪な僕の影
後ろから車道に突き飛ばされて
泥水を飲んで 血だらけになって
誰もがあいつの名前を呼んでる
だから嫌いなんだ だから惨めになるんだ
命は 一つしかない
だからみんな自分守って
大切にするのは 自分の欲求ばかりじゃないか
なにがみんなを助けるだ
なにがみんなを笑顔にするだ
僕を助けてくれるのは 誰もいないじゃないか
あんなに手を伸ばしたのに
お前は僕を見てくれもしなかった
今日、ヒーローが死んだ
不条理な世界の綺麗な空は相変わらず青くて
「だから僕も変われないのかな」って呟いた
あの日から人々は互いを消し合って
昔の光も無惨に引きちぎられて潰された
周りの声 小さい僕の影
指さされて道を勝手に閉ざされ
ゴミ屑被って 痂剥がれて
誰もがあいつの生贄を探す
やめろ 手を離せよ 僕を生贄にするな
命は 一つしかない
だからこそ誰かを呪って
大切にするより 踏み潰し合ってばかりじゃないか
なにが一人じゃないよだ
なにが大切なのは友達だ
僕を一人きりにするのは いつもみんなじゃないか
あんなに声を荒げたのに
お前は聞いてくれもしなかっただろう
今日、ヒーローが死んだ
僕がヒーローになったら
みんなは僕を愛してくれますか
空は飛べないけど 強くなんてないけど
もし僕が ヒーローを消したなら 殺したなら…
そうか つまり 僕が 一番の悪者なんだ
命は 一つしかない
だから僕は生きていたくて
そのために誰かを 消せばいいなんて考えるなんて
なにが助けてくれよだ
なにが独りにしないでだ
僕を助けてくれる日が 今だったかもしれないのに
あんなこと言わなかったら
お前は生きていたかもしれないのに
今日、人を殺した
僕は、ヒーローを殺した
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