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春
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作詞 ろいろい |
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別れた友の未来など分かりゃしないから
「頑張れ」の一言も言えなかったのに
友は僕を責めはしなかった
最後まで冗談ばかり言って笑った
心配かけたくねえと意地を張って
彼女になにも告げずに来たのに
電車の前彼女は手を振っていた
桜が寂しげに靡いてる下で
授業聞かずに窓の外見つめ
真面目に過ごせたこともなかったのに
先生は僕の肩を叩いて
いつも期待なんてしてくれてた
喧嘩した大切な僕の先輩に
謝ることさえもできなかったのに
卒業の日 元気でなと一言呟き
僕の前でだけ流した涙
死にたくて毎日走り回って
僕の居場所を探していたのに
こんなに綺麗なことばかり思い出すもんな
春なんて嫌いだ 春なんて嫌いだ
友はそのあと会社をやめた
今は部屋にこもりきりになったらしい
僕があの日頑張れと言ってたら
こんなことにはならなかったのかな
彼女はもう誰とも付き合わないらしい
誰かとの幸せを諦めたらしい
僕がもっと正直な男だったら
今もしかしたら彼女は幸せかもしれない
ありがとうと伝えられないままで
先生はもうこの世にはいない
僕がもし故郷に居続けたなら
最後に何か伝えられたのかな
先輩とはもう話をしてない
先輩の涙に期待して居たけど
意地張らずに謝っていられたら
今も僕らは繋がってたかもしれない
自分を責める一人きりの夜
僕は何を残せば良かったのだろう
悲しみと後悔は醜く錆びついていった
春なんてなければ 春なんてなければ
汚れた悲しみを掬い上げては
自分が生きる意味を探している
僕は生きていて良かったのかな
こんな思いしてまで良かったのかな
いつも一人で僕を育てた
母さんの言葉を思い出した
「貴方が生まれて来てくれて良かった」
その言葉のせいで僕は
今も死にきれてなかった
死にたくて毎日涙流して
僕は自分の惨めさに俯いてるのに
常に綺麗な桜は僕を笑ってるつもりか
春なんて嫌いだ 春なんて嫌いだ
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