久しぶりに年上の君と出会ったけど　最初から下心丸出しの僕と
本音を知っている二人

不釣り合いな肩を並べ　夜の繁華街歩けば　嫌味なほど　月が輝いていた

良く足を運んだ店のドアを開ければ　魔女に化けたママと客が待っていた


君を愛してた　愛してた　本気で愛してた
100％愛してた　あの頃の思い出を　天使達は悪戯にもてあそぶ


最初は魔女と仲良く話していた君だけど　魔女は秘方と占いで
僕らの過去を炙り出す


緑の炎と優婉な魔女の踊りと　天使達は外の窓の硝子を開けてカーテンを揺らす


不釣り合いな肩を並べ　カウンターに座る二人を　魔女は潜在意識を探り偽物の愛を誘い寄せた

君を愛してた　愛してた　本気で愛してた
だけど魔術は　僕の隠された１％の愛しか君に届かせない

二人で観た夕日も　走り抜けた夏の日の思い出も
魔女は火炙りのように十字架にかけ　炎で僕の本音を少しずつ吐き出させる

恋の本音と裏腹がこんなに辛いなら　僕はもう人間には戻れない


自分に掛けた　長い時間が　僕だったのかい
知らずに過ごした僕は　無邪気すぎたのかい
傷つき疲れた君が　地獄に落ちるなら　魔女と刺し違えて僕も君を追いかけて地獄に行く


君を愛してる　愛してる　今度こそ君を愛してる
生身の身体と心になった人間の強さ

堕ちるところまで堕ちて　初めて判った天使さえ傷を負わさせる
凍る薔薇の棘の強さ

　
もしも誰か　本気で恋をしたいならば　月の光と魔女に気をつけるがいい