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あの歌が歌えるまで。
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作詞 蘇季 |
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ふとした瞬間に
黒色(やみ)がさえぎる
街の灯りを吹き消すように
雲は流れ 木の上で留まる
まるで綿菓子のようで
鴉はそれに喰らい付く
「どうしていつもうまくいかない」?
じゃなくて、きっと何処かで噛み合わなくなっていたんだ。
・・・知っていても動けないままで
背を向けて今夜は眠るよ
大差ない事や現実逃避の中
俯いて泣いていた、
深い々々海の底で手を広げて
墜ちていく感覚に
溶けていきながら ここまできた
だから君に会いにいくよ 歩いて行くよ
レールの上に立って見上げた空
裸足だとしても歩いてゆけると
君に出会うために生まれてきたとするなら
納得できるよ
時は流れて
ふと君の声が聴こえた 気がして
立ち止まってみたら君が待っていたから
「さみしくはないよ」
どんな季節も共に生きれるなら
悲しい世界も受け入れてゆけるよ
冷たい風が君へと向かって 刺すなら
僕が盾になって 守ってあげるよ
ふとした瞬間に雨は止んで
感情の嵐にのまれてしまった
それからはずっと 晴れやかに見えていたけど 本当は
夜中降り続いていた。
僕の声が途切れた後
涙ばかりが溢れて
夢の中で起こした裏切りの行為
風船を手放してしまった
風に流れて綿毛はゆくよ。
頼りない言葉が背中を押して
歪んだ視界の先に君が 笑うのならば
歌っているよ 歌って行くよ
風の吹く方へ。
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