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ほうき星
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作詞 Kazutaka |
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夜空に輝く1つの星
名もない綺麗な星を見上げながら僕は思う
名もないあの輝く星に
自分だけの呼び名をつけよう
恥ずかしくて叫べない想いを寄せる人の名を
小さな紙切れに書いて空に掲げる
鏡に写した夜景の世界と
目に映った世界が少しずつ重なっていく
いつか消えてしまうような流れ星を好きになれない
僕は永遠に輝き続けるあの星が好きなんだ
いつまでも輝きを失わないで
僕の目の前で輝いてて欲しいんだ
数えきれない夜空の星をプラネタリウムのように
敷き詰めて
僕の目の前に広げて探し続ける
流れ星が駆け抜けて静かな街にたくさんの光りが溢れた
目の前に広げた星の中には
探している星は見つからなかった
白い息を吐きながら僕は走って街を抜け出した
消えて無くなっては困るんだ
あの星は僕の大切なものなんだ
更けていく夜の闇に僕は駆け込んでいく
あの星が見つかるまでは帰れない
止まらない時の流れが夜空を動かしていく
違う星が輝やいて僕の邪魔をして惑わせる
ほどけたスニーカーの紐が僕の足に絡みついた
結び直してまた走り出す
辿り着いた丘の上から夜空を見上げていたら
街では見えなかったたくさんの星が
独自の光りを放って輝いていた
この世を埋め尽してしまいそうな
敷き詰められない星が描いた
暗闇に広がった数々の放物線が空を駆け抜けていく
月の光りに遮られても僕にはしっかり映っている
限りある命の光りを精一杯照らして僕を魅了している
どこからか雲が流れてきた空は少しずつ隠れていく
まだ僕は見つけていない
自分だけの大切なあの星を
どうして空を隠すんだ
ここまで必死で探してきたのに
無情にも雲は広がっていく
遮ってた月の光りさえも届かなくなって
周りは暗くなった
天にも見放されて肩を落としながら来た道を
帰ることにした
あの星だけでも見えていないかと
微かな希望を託して空を見上げる
覆い被さった薄い雲が本当の暗闇を作り上げていた
探してもどこにも見当たらない
諦めて空に背を向けて歩き出した僕を照らす
僅かな光りが道路に影を作り出した
振り返って見つめた視線の先には
あの星が雲の切れ間から輝いていた
逃がさないようにしっかりと
自分の手の中に掴んで眺めた
紙切れに書いた名を星につけて
自分だけの世界に浮かばせる
消えない名前"ほうき星"
いつまでもあの人と僕を照らしてくれる大切な灯り
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