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浸水
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作詞 show |
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水に浸かる。
冷たいな。
浸水なんかしたくもないが、命令なら仕方がないな。
無意識に水に浸かっている自分がバカバカしく思えた。
命令なんかでなんで水に浸からないといけないんだ?
世の中上手く行き過ぎて何がなんだか分からなくなる。
そもそも、浸水ってなんだ?
おかしいと思わないか?そう誰かに呼びかけたが皆浸水してしまっている。
この薄暗い洞窟で、浸水して何の意味がある?
俺だけでも生きて出たい。いや、浸水したほうが生きる確率が高いかもしれない。
そんことがあるはずがない。
大体、浸水とはなんなんだ?
行事か何かか?
俺はどうしたらいいんだ?
隊長!私めはどうすればいいのでしょうか!?
「隊長」?なんだ?何が隊長なんだ?
もう意味が分からない。
浸水か・・・。やってみようかな。
ゆっくりと浸水していくと、皆がいない。
しまった!遅れてしまったのか!どうしよう!
浸水した俺の眼前には水で浸かった街があった。
街に泳いでいくと、石みたいに固まった仲間がいた。
「どうした?」と、聞いてみるが反応がない。
何故だ?俺が思っている限りでは浸水しているのに固まることは不可能だ。
そう心のなかで呟いてみたりしたが誰も動かない。
すると俺の身体も動かなくなった。
何故だ?俺までもがこの意味不明な世の中に埋もれていってしまうのか?
そう考えた瞬間、目の前には元通りの世界があった。
浸水するという事は、世の中に埋もれていってしまうという事に繋がるのか?
そうぼやきながら再び浸水していく・・・。
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