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仄火
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作詞 思 |
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いつもより少し優しい貴方の声が
ふわりと僕を包んでく
夢見心地に誘われて 空の向こうへ飛び立とう
湯気立てて はちみつレモンほのかに香る
ちょっと苦手な粉ぐすり
苦味を消化するように いびつな林檎に口付けた
そらいろを放とうと
みずたま模様のカーテンが 風を含んで舞い上がる
言葉にならない想いがもどかしくって
貴方の優しさが痛い時もあるの
今日だけは甘えさせて
火照る身体に 冷たい貴方の手が触れる
氷の粒をまきながら 淡い瞳が微笑んで
額がぶつかり燃えだした とくとく響く胸の音も
熱だからって誤魔化して
明日は元気になるかなぁ
いつもよりずっと素直な僕に呆れて
髪を弄る指がすき
天使の嘘が散らかした ひつじみたいな羽根ぶとん
いつからか 心の奥にほのかに灯る
やわい痛みが熱を持つ
喉の熱さは風邪の所為? 霞む視界に 貴方が笑う
そらいろは掴めずに
するりと抜けてく真綿雲 風を追いかけ遠ざかる
彼方に小さく響いた始業の鐘
聞き慣れたコードが魔法の唄になる
もう少し傍にいてよ
火照る瞼に ぼやけた世界が揺れ動く
貴方に触れた指先が 絡まり繋ぐおおきな手
もしずっと治らなかったら そんなことばかり思うのも
熱だからって誤魔化した
明日もどうかこのままで
いつもより少し優しい貴方の声が
ふわりと、そこで笑ってる
そらのひつじに誘われて 夢の世界へ飛び立とう
明日もどうか、このままで。
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