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指先にうまれるもの
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作詞 米 |
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僕の歯車は次第に鈍っていった
頭が働かないのを周りのせいにして
手を振れないフリをした 目が見えないフリをした
この足は錆び付いてしまった
毎日が同じ景色のようで 変わり映えしないとか
愚痴を垂らして 座り込んで絵を描いていた
なんて幼稚で簡単なそれ 通りすがる子供に笑われた
これが僕の限界なんだ 笑うなら笑ってくれ
そして誰か迎えに来てくれ ここにいたら窒息してしまいそう
待ってみてもどうせ誰も来てはくれない
指先で生まれる絵達 次第に滲んで溶けてった
形もないそれ だけど確かに変化したそれ
ああそうか 雨が降っていたのか
僕の歯車は重く回り始めた
頭が働かないのは考えることを止めていたから
手は動いていたんだ 目は見えていたんだ
そんなことにさえ気付けなくなっていたのか
毎日が同じ景色のようで 僕が生んだ絵達は
確かにそこにあったよ その身を犠牲にして
僕に教えてくれたんだ ちゃんと世界は動いてるって
ここが僕の始発なんだ 笑うなら笑ってくれ
迎えになど来なくていい 苦しいのなら自分で歩け
待っているから足が動かないんだ
恐ろしいなら思い出して
確かに僕が生んで 僕のためにあった絵の事を
いつかまた会えるだろう
この手がある限り 目がある限り
その時はもう一度僕を励ましてくれ
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