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聲
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作詞 鬼之子 |
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濃厚な色落ちした布を纏って舞い散る姫が
仕上げた簪の根元には幾遠の煌びやかな咆哮
消えては又聞こえる 不知火の叫びは此処へ
最後の夜だから 狼狽えずに遊びましょう
あなたの声が脳裏に掠って 傷口をひろげて
剰え その傷口を舐め回して
声のする方へ 決してかえらない人へ
『私は未だ此処にいます』と
飛べやしない金糸雀と赤いお空に
落ちていく 太陽が人に対しての
『優しさ』と代償に『憎しみ』を
作り上げていく
切実な思いの淵 流れる血潮 笑みを浮かべし嗚咽
糠星の川で流して 密かに与える 尽くし過ぎた愛々しい子
消しては又聞こえる 脳裏を霞む 蛹の屍を浮かべて
聞こえない様にそっと呪縛を歌って 羽を毟りましょう
空の彼方に置いて来た 妄想=夢魔に飲まれてしまった
剰え この心(からだ)に刺青(しせい)を深々と塗り付ける
声のする方へ 決して見えない人へ
『私の思いは残酷ですか』
飛べやしない金糸雀と赤いお空に
落ちていく 想いを背負った 鬼火
『寂しさ』の代償に『喜び』を
教えてくれました
苛立ちは誰に向けているの?
泪は誰の為に流しているの?
苦しみは何の為にあるの?
笑顔は如何して儚いの?
空は如何して高いの? 海は如何して深いの?
如何して私は此処にずっと立っているのだろう?
声のする方へ 決してかえらない人へ
『私は未だ此処にいます』と
飛べやしない金糸雀と赤いお空に
落ちていく 太陽が人に対しての
『優しさ』と代償に『憎しみ』を
作り上げていく
悲しみの音色 虚ろな妄想
どれも聞こえては途絶えてしまう
精一杯の愛情をあなたに捧げた
夜空の箒星 一瞬の口付
『悲しみ』の代償に『生きがい』を
作り上げていく
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