|
|
|
歳月
|
作詞 創想屋 詩子 |
|
焚き火は紅く燃えていた
闇に湯気は映えていた
煙よ何処へ消えたのか
炎よ何を燃やすのか
この歳月を燃やしているのか
黒くなって粉々なるんだ
嗚呼、それもまた良いかもしれない
私の哀しみで
暖が取れるなら
それもまた良いさ
その身が尽きる迄
束の間の
温もりを与えてくれ
祈る事など特になかった
そんな暇があるなら努力しろと思った
現実的だと貶された
なんでも良かったから
君が幸せになれます様にと祈っておいた
嗚呼、でも、そうだった
君は今幸せの真っ只中
思い直して世界の幸福を祈った
私は狡い人間だから
私の幸せも含まれる願いを選んだ
こんな私の望みなど
神様は聞いてくれないだろう
嗚呼、でも、
それもまた良いかもしれない
私の叶わなかった分
誰かの願いが叶うなら
それもまた良いさ
その幸せの果て迄
恐れずに進んで
それはもう貴方の物だから
今日はよく晴れていて
星が異常に輝いていた
ハッとして口を噤んだ
星の名前も星座の形も
何も知らない私に
「綺麗」と言う資格など無いのだ
星の輝きの下
私の醜さがよく映えた
嗚呼、情けない
歳月よ
私に何を与え
何を奪ったのか
応えなど有りはしなかった
|
|
|