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京都走水
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作詞 小山 景司 |
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山科(シナ)さやさや 竹の道
娘十八 恋病(ヤマイ)
検校様の 一番弟子に
惚れたはれたの 六月(ムツキ)過ぎ
母の死に目も 振り切って
四宮(シノミヤ)道を 走水
琵琶の音一つに 手も震え
赤い振り袖 乱れゆき
お稽古事より あなただと
見えぬ瞼も 気に入って
母に隠れて 文を書き
春の闇路を 走水
杖にもなりたい 心を抱いて
なれぬ坂道 駆け上り
父(チチ)の経さえ 破いたに
逢うたあなたが 諭し顔
二人走れど 儚みち
どうぞ帰って 浮世道
「盲の私に世間が見えて、美顔のあなたに
世間が見えぬとは」
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