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まるでSF映画のように
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作詞 JOU |
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「今日のSF映画どうだった?」
彼女は悩み 悲しい表情でこう言った
「悲劇だなと思った 医療従事者が」
「あのエイリアンが青い液体出したとき?」
彼女はボロボロと切実に涙を流し始めた
彼女は映画よりも昨日の激しい別れ話を気にしていたようだ
NEW YORKがパンデミックで染まり
街はゴーストタウンになり エイリアンが暴れる
空を飛ぶ研ぎ澄まされた自動車が
崩れ落ちるビルを通りすぎる
けしてハッピーエンドじゃなかった
「食事でもしてから 変える?」
車のキーをポケットから出す
深夜の新宿の駐車場 人は少ない
薬局のライトが通りを照らす
「私 疲れたの」
あの夜以来彼女にはもう会っていない
SF映画の新シリーズ公開予定映像
人類は滅び 地球は火星のように砂漠で
海は放射能で汚れ 感情は持たないAIが無機質に動く
ギリシャの街並みは消え
ピラミッドは赤い炎で燃え尽きた
SF映画は続く 「この現実」という名のタイトルで
彼女からメールをもらう
「あの時はごめん 今でも愛しているわ」
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