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最後の祭り
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作詞 kojiro |
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兄のひ孫が手を引いてくれる
杖も頼りにして
最後であろう
お祭りに出かけていく
ひ孫は
初めて会った時の
あいつと同じ年だけど
とても 子供っぽいよ
既に女を知っていたあいつとは
えらい違いで可笑しいわ
生きているのか
もう死んでいるのか
何もわからないけれど
とうとう 私の心から
出て行ってくれなかった あいつ
綿飴も ラムネも
遠い昔の 祭りのものなのね
ゲームをねだる ひ孫に
お金を渡すと 飛んで行った
どうして
あいつは今も
がっしり 心を捉えて
離さないのだろう
あいつの好きな藤色の
新調した着物で
最後の祭りにやってきたよ
獣の香りを探しながら
来年の祭りは
もう来れないだろうと
涙一粒
最後のさよならをつぶやく
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