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白い猫
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作詞 kojiro |
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飼えなくなった 白い猫
夏の山奥に 棄てに行った
初めて乗る ポンコツの助手席
物珍しげに 前を見てた
これからの 運命を知ることもなく
俺の腕に 擦り寄って
甘えて 膝に乗ってきた
危ないけど 最初で最後の甘やかし
一緒に 同じ方向 見てた
真っ暗な 山道の端
キャットフード ばら撒いて
お前 降ろして 俺は 逃げた
女と別れても 泣いたことない俺が
帰りの首都高 涙で滲んだ
トレンチコートの 襟を立て始めた頃
お前は 真っ黒に汚れて 戻ってきた
やせ細った身体 抱いて震えた
怖い思い たくさんしたに違いない
湯で洗い 真っ白に戻した
餌やったら お腹だけ ポコンと出た
俺のベッドで 泥のように眠った
寝息が切なかったよ
俺は またお前を
もっと 遠くへ 棄てに行く
もっともっと 遠くの山へ
東京にも 積雪した頃
お前の 汚れた毛に 白い雪は
積もるだろう
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