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君が生まれた日
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作詞 cicanoco |
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短くなった陽 店じまいを急ぐ人々が暁(あかつき)に濡れている
「抽象に堕ちた記憶、伸びた影さえ主(ぬし)以外と交われない」
産声も上げず生まれ変わり、今日も終わって行くのでしょう
覗き込もうとした液晶パネルが傾き
針のように眼球に刺さった白銀の照り返りに続く糸
先端にほつれが生じていることを知ったんだ
おめでとう 愛を与えてくれた君が生まれた日
胸に秘めた敬虔(けいけん)な想いが 私の芝生を青くするだろう
深呼吸 澄んだ空気が身体を巡る
壁のない暗闇に謎かけるように繰り返し名前を呼ばれる
「分かり易く肯定を給与しあえるから、優しい気持ちになれるのね」
直らぬ手癖を咎(とが)められた子どもの心緒(しんしょ) 烏(からす)が聞こえる
分かち合えた日々から遠く離れ降り注ぐ
数多(あまた)の出来事 ひきつる乾いた肌に湧いた憎しみに爪をたてる
皮脂(ひし)が詰まった 歩んだ道のりの長さを知る
おめでとう 祈りを込め、隙間なくこぶしを握る
胸に秘めた敬虔(けいけん)な想いが 隣の道に花を添えるだろう
深呼吸 澄んだ空気が身体を巡る
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