|
|
|
交わりの儀式
|
作詞 まちやま さき |
|
交わりの儀式
宇宙の片隅の地球という星でダビデに会った。
その神殿が、あまりにも祝福されているので、私は、しばし憩いをとる。
私達は、お互いの神についての秘密を語り合った。
これから、人間のすること、めざすもの。
彼はいきようようとしている。
私は、あなたのエスはどこからくるのですか、と問うと、この広い、額からと。
私は、血まみれのダビデが、泣いていることにきづいた。
私は、心臓から、羽衣をだし、そっと、涙をぬぐってあげた。
私の羽衣は血にそまり、彼は泣くのをやめた。
あなたの羽衣を血でけがしてよいのですか、ときかれたので、あなたの流血がとまるなら、惜しくはありません。汚れをはらうのが私のつとめ。また、時がくれば、羽衣は、あらたな羽衣をつくるでしょうという。
ダビデはいった。私の神との結婚を。
私は、わらって、それはあなたでしょう、といった。
それなら、あなたの死する100年先まで、一緒にいましょう。といった。
ダビデはこれを聞いて喜び、神殿に人々を集めた。
そして、裸んぼうの私のために、雲の銀糸をおりあげ、純白のドレスをおりあげてくれた。
これは、ジョンガリアーノもびっくりするほど、あなたににあう。といって。
あなたの羽衣を血でよごした、代償に、あなたの好きなドレスを織りましょうといって。
私は、あなたの庭のあじさいが雨に打たれて綺麗ですね。というと、そのしずくから、真珠のネックレスをつないでくれた。サムシングブルーは、このあじさいといって、あじさいを眺められるテラスへ、人々を呼んだ。雨のなかの6月の結婚式。
あなたの仲間はどこにいるのですか、と聞かれたので、遠く離れた地上に、と。
それなら、私達の結婚を告げる伝書鳩をとばしましょう。と言った。
私は、愛した神神の名前を書き連ねた。伝書鳩は、地平線へと飛んで行った。人々は祝杯をあげた。
私が額にキスをすると、彼は泣き続けた。そして、人々は、酔いつぶれ、夢を見始めた。
そして、夢から覚めると私達をたたえ、子孫代々あなたに仕えるといい、涙にぬれた。
それはそれはせいだいな結婚式。私はダビデと一緒に人々のテーブルに蝋燭をつけると、太陽がのぼり、私達をたたえた。
こんどは、かれのほうから、私の唇にキスをした。私はキスをするのがはじめてだったので、おどろいてしまった。それを見て、こんなにかわいいひとを妻にもてるとは、と満面の笑みをみせた。そして、唇から、甘いミルクの味がするといい、100年先まで、あなたをまもるとちかった。
そして、羽衣は、また、新しい羽衣を織り始めた。私達を包むために。
|
|
|