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鏡の礫(つぶて)
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作詞 ともクン |
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何もかも手遅れだと
言い聞かせても
静まらない鼓動は
抱くたび棘になる
いつか悔やむと
わかりきっていながら
ただそばに居られる日々を
こわすこともこわかった
時計の螺旋(ねじ)は錆びつき
当時(あのひ)のままの君と僕
いつまで経っても
終わることができない隠恋慕(かくれんぼ)
まるで鏡の迷宮
砕いても砕いてもなお
礫すべてに君が居る
やさしく微笑んでいる
僕はまた身を委ねて
抱き締められる
指で触れられる
輪郭が現実
それだけが正解(こたえ)では
ないと言い聞かせた
傷ついても
癒せるだけの時間が
当時(あのひ)の僕にはあったこと
もしも気づけていたなら
終わりを示す標は
言うまでもなく君の中
すべての未来を
自分で決める必要なんてない
そうだと知らずに僕は
思うがまま選んできた
そうして足を踏み入れたのに
抜け出せなくなるなんて
壊そうとしても
壊せないなんて
この手で何がつかめる
あまりにも弱すぎる僕
鏡を鏡で
砕いても鏡が増えてくだけ
握り締めても血は出ない
もうここに輪郭は無い
ただ君が居てくれるだけ
やさしく微笑んでくれるだけ
そして僕は抱き締められるだけ・・・
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