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棘
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作詞 ★☆飛鳥☆★ |
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夏休みの宿題を
頑張って終わらせたのに
始業式の日
みんなは
宿題が終わってないみたいだった
まるでそれが
当たり前であるかのように
話が盛り上がってて
「宿題終わった?」
誰かに そう聞かれた時
正直に「うん」と 答えてしまったけれど
みんなの反応を見て
嘘を吐けば良かったと そう思った
どうせまたみんなに
真面目だと思われただろう
「良い子だねぇ」
「偉いねぇ」
棘を交えたこの言い方に
あたしは ずっと苦しめられてきた
一生懸命 宿題を終わらせて
頑張ったはずなのに
その頑張りをあたしは
褒めることが出来なかった
みんなと同じように
少し 宿題を残せば良かったと
悪いことをしたわけでもないのに
なんとなく 後悔した
こういうことが 起きる度
いつもそうだった
目立ちたくない
優等生と思われたくない
そして何よりも
自分の頑張りに
棘を刺されたくない
棘は なかなか抜けないから
その間に どんどん増えてしまうから
同じような形の棘が
何本もあたしに刺さっていく
そう そしていつかあたしは・・・
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