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自殺をしてはいけない
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作詞 条峙 |
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ある蒸し暑い日の昼下がり 給食前の道徳の時間
先生は生徒に尋ねた「どうして自殺をしてはいけないのですか?」
幼い答えが黒板に列挙されたあとで先生は口を開いた
「みなさんの答えもいいですが、答えは残された人達が悲しむからです」
つらくて苦しい日々 死を選んだ君はそれから解放されるかもしれない
でも残された人はどうなる?親は?友達は?
もしかしたら死ぬよりつらい拷問を受けながら
生きていくのかもしれない
子供を殺された父親と出会ったとき僕はたじろいだ
血の気を失った顔 生気のない目 だらんと垂れ下がった手足
これが残されたものに課される罪なんだと身をもって知った
「ニート」「生活保護」そういう若者がおりました
でも一番つらいのは彼らじゃない 彼らをもった親の方で
世間からの無言の圧力とバッシングに耐えなきゃいけない
死を選ぶだけなら難しくはない 高い建物の屋上へ行く
カッターナイフを用意する 練炭を用意する 他にもいろいろ
でも残された者は? その事実を受け入れて生きるのが
どれほどつらいことだか君はわかっていますか?
ある蒸し暑い日の昼下がり 給食前の道徳の時間
先生は生徒に言った「あなたが生まれた日
それがあなたの両親の世界で一番幸せな日です」
時には喧嘩もするけど毎日ご飯を作って一緒に暮らしてる
子供を失って平気な顔のできる親がいたらそれは親じゃない
つらくて苦しい日々 死を選んだ君はそれから解放されるかもしれない
でも残された人はどうなる?親は?友達は?
とどのつまり死ぬよりもつらい拷問を受けさせることを承知で
あなたは死を選ぶのですか?
毎日を無駄に過ごしてるようならそれも大きな罪
親の期待を裏切ってのうのうと生きてることに変わりない
あなたはあなたの親に胸を張れるような生き方をしていますか?
ある蒸し暑い日の昼下がり 給食前の道徳の時間
先生の言葉を思い出してる 傷ついた手首を眺めながら
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