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震災後遺症
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作詞 条峙 |
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変わり果てた町を見て思わず笑っちゃったんだ
僕の背よりも高いガレキの山達は
不自然で猟奇的なオブジェみたい
僕の心を抉るように食べていく
粉々に砕けた写真を見て思わず笑っちゃったんだ
僕の体に刻み込まれた思い出達は
現実と喋れなくて泣いている
君が居た証さえもボロボロだよ
背負う者ができた喜び 孤独を口に出せる嬉しさ
全て失っても僕はこれからも生きていく
両手を見てみた何も変わらないよ
それが憎たらしくてしょうがないよ
履歴書を探してる自分に思わず笑っちゃったんだ
突きつけられた白紙と向き合うサマは
誰がどうみても滑稽だろう
復興なんて言葉はそよ風みたい
バラエティ番組を見て思わず笑っちゃったんだ
この前行った飲み屋での失敗談
何不自由ない現実映す機械
素手で叩き割って空き地に捨てた
ドアを開ければエプロン姿 抱きしめられた小さな温もり
全て失っても僕はこれからも生きていく
両手を見てみた何も変わらないよ
それが憎たらしくてしょうがないよ
被災者への歌を聞いて思わず笑っちゃったんだ
同情するなら実家に火でも点けて下さい
日常さえも憎々しく思える
あのまま一緒に死んでいきたかったよ
青く澄み渡った空を見て思わず泣いちゃったんだ
どれくらいの人がこの絶望を知ってる?
その中のどれぐらいがうまくやれてる?
僕はあの世に逃げ込みたい気持ちでいっぱいです
それでも今日も生きてます
それが罪に塗れた僕にできる、唯一の償いだから
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