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存在孤独
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作詞 条峙 |
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塾帰り 思い鞄を手に提げて 一人乗り込んだ電車
騒ぎ合う 同年代の人達を横目に イヤホンを装着する
目の前でカップルがひそひそ声で喋り合って笑ってる
誰かにメールしたくなったけど大した話題もないしな
目的地の錆れた駅 降りたのは僕だけみたい
小さく灯る駅を越え 歩いた街灯のない家路が
なぜか無性に怖かった
辿り着く 冷めた料理だけが待つ家 夜勤を拒む歳じゃない
騒ぎ合う テレビの中の人達を横目に 食べ物を口へ運ぶ
使った皿を洗う 水が流れる音だけが響いてる
蛇口を閉じると沈黙が広がり孤独が溢れ出した
当たり前のように過ごして また明日を迎えるけど
そこに僕の存在を認めてくれるものは何もない
生きていることの証が欲しくて
小さく一人泣いていた
生きる意味がない 誰とも繋がってない そんな感覚から逃げるために
テレビのチャンネルを回し続けて 何度もコミュニティサイトを開いて
どうでもいいメールの返事を待って 聞き飽きた音楽を聞いて
一人じゃ生きていけない人間が 一人にならないように必死で
けれどそんな姿が きっと何よりの存在なんだ
当たり前のように過ごして また一日を繰り返す
そこに僕の存在を認めるものはないかもしれない
けれど孤独にもがきながら
小さく成長してるんだ
そう信じて
玄関が開く 懐かしい声が耳に届く 少し孤独が薄まった
存在理由 見つけることはできないけれど 今日はもうおやすみ
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