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笑った司会者
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作詞 雨と |
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日曜日 朝のニュースで
「どんな生き物にも生きる意味がある」と言った司会者
そんな意味を持った虫を 生きるために頑張った熊を
殺したというニュースで 「怖いね」と笑った司会者
笑った司会者
生きる意味なんて 言っておきながら
僕らは命を平然と殺してんだ
こう書いている今も 僕の裏側では
戦争に巻き込まれて死ぬ人々
病気になってしまった生き物を
「感染を広めるわけにはいかない」と大量殺害
世間が気にしているのは 「品質が下がりそうだ」ってこと
家畜農家が零した涙と「怖いね」と笑った司会者
笑った司会者
生きる意味なんて 言っておきながら
僕らは命を平然と殺してんだ
イデオロギーに支配された世界で
僕らは単純に生きている
でかいだけの頭をぶら下げて 一番僕らが偉いと過剰評価
精一杯頑張る姿を見て 笑うことしかできない司会者
僕らが望むことは 幾つもない
「幸せになりたい」ということ
誰かが幸せになる代わりに
誰かが不幸になっていく
その延長線上に 仁王立ちの僕ら
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