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もしも
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作詞 ●ナタデココ● |
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夏。わたしは彼に、想いを伝えた。
秋。彼はわたしに、想いを伝えた。
不器用で、気弱で頼りない。
彼はわたしの先輩である。
強がりで、寂しがり屋で男っぽい。
これがわたし。
そんなわたしの想いは届き、
わたしたちは端から見るに付き合っている。
が、学年の壁は想像以上に厚いのだ。
なら同学年なら?それでもきっと、
わたしは何もしないと思う。
きっと彼だって…。
もしも、わたしが猫だったら、
彼の後ろをきっとついていくだろう。
とびきりいい顔して、
触ってくれるのを黙って待つだろう。
飼われたらこっちの望みどうり。
わたしは彼の布団に入って、
最後は暖かく死ぬのだ。
もしも、わたしが鳥だったら、
彼の頭上をぐるぐると飛び回り、
電線にとまりながら
彼のことを思う存分観察するだろう。
そして毎朝歌の練習をするのだ。
彼が心地良い朝を迎えられるために。
みてもらうために。
もしも、わたしが風になったら。
彼にくっついて離れない。いつも隣にいたいから。
彼の頬をかるく滑り、思い出を彼に届けるのだ。
風を感じ、彼が両手を広げるとき、
わたしと逢うときなのだ。
もしも、わたしが空になったら、
彼を小さく見守っている。涙を流すときには、
雨を降らそう。とびきり嬉しいときには、
雲一つ無い空にしてあげよう。
夜、星を見上げて吐息をはくとき、
わたしと彼の呼吸が一つになるときなのだ。
好きの一言じゃ全然足りない。
愛してるじゃ恥ずかしい。だけど、
大好きだと、嘘になる。かもしれない。
好き…って何ですか?
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