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僕とスニーカーと廃線跡
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作詞 void |
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なんだかうまく走れない そんな夢ばかり見るんだ
しまいには這いつくばって 遠ざかるみんなの背中
もう何回目だろう?
ひとつもうまくやれなくて 転げ落ちたどり着いてた
生まれた場所のすぐそばで やり直すあてなんかない
もう何年目だろう?
つぶしたカカトで 信号に乗り遅れ
人波の中で 舌打ちに飽きた頃
あの道で帰ろう 古い団地の向こう
枕木もレールも 全て跡形なくした
今なら叱られない 誰に急かされもしない
緩やかなカーブを ひとり気ままに歩いた
あの日授業で先生が 話してたアカルイミライって
与えられるモノじゃなくて 勝ち獲って守り抜くモノ
もう分かりきってる
つぶしたカカトは 僕が踏んだんだっけ
減らない目盛りと たたずむ赤い男
あの道で帰ろう 古い団地の向こう
もう迎えには来ない 薄いブルーの電車
あの夏の幼い 僕をカタコト揺らす
木の床のニオイが 不意に滲んで消えてた
あの道で帰ろう だけど忘れてそうだ
息切らし駆け出す そんな簡単なことさえ
暮れる空の下 遠くまっすぐ延びる
真新しい高架を 灯りの群れが走った
僕はいつ履き直そう つぶしたカカトのスニーカー
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