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椿の花の落ちるとき
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作詞 void |
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椿の花の落ちるとき 春に浅い庭先に
椿の花の落ちるとき 何に告げることもなく
ほつれ糸伝い落ち こぼれ散らばる 飾り石
腕利きの悪漢が 舗道に臥した 月の夜
誰かの意志は そこにはなくて
抗う意味も 此処にはなくて
風のない日は 耳をすまして
偲ぶことだけ 許されるなら
何故だか今日は 遠いおまえの
今は語らぬ 声を聴きたい
椿の花の落ちるとき 白い雪へ血のように
椿の花の落ちるとき ガラス窓も震わさず
果ての地を見ないまま 水に横たう 難破船
隻腕に銃を持ち 国境に立つ 少年兵
確たる意志が そこにはあれど
正しさ示す 標はなくて
風の舞う日は 目を閉じないで
おぼろな影を 失わぬよう
何故だか今日は 遠いおまえの
けして帰らぬ 姿を思う
椿の花の落ちるとき 春に浅い庭先に
椿の花の落ちるとき 何に告げることもなく
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